「当たり前のこと」とは注意しない!
昨日、あるお店に行ったときのこと。
店長らしき人が、スタッフを叱っていました。
最初の方がよく聞き取れなかったのですが、
「...やるなんて、接客業で当たり前のことだろ! ちゃんとやってよ!!」って。
思わず僕は、この店長ダメだなーって思っちゃいました。
だいたい、お客さんに叱っているところを聞かれるのもダメだけど、スタッフに「接客業で当たり前のことだろ!」って言っている自体ダメだと思いましたね。
顔も冴えんかったし...(ま、顔は関係ないか!(笑))
ところで、「接客業で当たり前のこと」って何だろう???
笑顔かな、あいさつかな、歩き方かな...。
でも、その叱られていた彼は、当たり前のことが出来ないわけでしょー。
当たり前のことが出来ない人に、当たり前だと叱っても出来るようには絶対なりません!!
(たとえ出来るようになっても、出来るフリはしたとしても、その叱る人の前だけ)
だいたい、当たり前だとわかっている人は言われなくなってちゃんとやりますよ。
それに当たり前のことを実はよくわからない人って結構多いですよ。
じゃ、当たり前のことが出来ない人にはどうすればいいのでしょうか?
それは...
「当たり前」だと片付けないで、ちゃんと「それを行う意味を教えてあげること」です。
人は自分が納得しないとやるようにはならないのです。
実は、僕もそうだったからよくわかるんです。
接客業でお客さんと接するときに、「手を前で押さえる(前で組む)」というのは当たり前のことと言われています。
しかし、僕は新入社員の頃、手を後ろでずっと組んでました。
だって、後ろに組んだ方が偉そうに見えるんですもの。
今考えるととてもお恥かしい限りなのですが、アルバイトや契約社員よりも偉いというところを見せたかったんです。。。
いろんな人に注意されましたが、そのときは絶対直りませんでした。
しかし、自分が初めて店長になったとき、気づいたのです。
そのお店は新規店舗でしたので、自分でスタッフを雇い、自分で一から教えなければなりませんでした。
そのとき初めて、「何で手は前に押さえなければならないんだろう? 何で後ろに組むんじゃダメなんだろう?」って考えたのです。
そして、理由を調べてスタッフに教えました。
そしたら、それからというものまったく後ろで手を組まなくなったんです!
自分で納得すればちゃんとやるようになるんです。
これからは人に教える際には、「接客業では当たり前だから」と片付けないで、しっかりとそれを行う意味を丁寧に教えてあげましょうね。
さらに、意味を教えた後、考えさせると効果的ですよ。
例えば、「あなたが最近行ったお店で、良かったお店ってどんなお店?」「そこの店員はどんな行動していた?」などね。